今回は新潟市で行われている股関節検診についてのお話です。
初めての集団検診やから分からんこと多くてドキドキやわぁ…
受ける前の不安を少しでも解消できるようにくわしくお話ししますね!
股関節検診って何のためにするの?
「股関節検診」ってあんま聞いたことないんやけど…
赤ちゃんに股関節脱臼がないか調べる検診です。
新潟市の股関節検診について
股関節検診は発育性股関節形成不全(先天性股関節脱臼)を早期発見するための検診です。
新潟市では集団検診で2~4か月の赤ちゃんみんなに超音波検査(エコー検査)で股関節検診を実施しています。このやり方で行っているのは全国的に見ても新潟市くらいです。
検査費用は2800円かかりますが、視診・触診だけでなく超音波検査を行うことで正確に診断することができます。
超音波やと放射線被爆もなくてええね。
発育性股関節形成不全って何?
昔は「先天性股関節脱臼」と言われていましたが、生まれつきよりも生まれた後に脱臼する場合が多いことが分かり、「発育性股関節形成不全」に名前が変わりました。
「脱臼」とは関節が本来の場所から外れてしまっていることです。
赤ちゃんの股関節が完全に脱臼している状態だけでなく、股関節が不安定になって脱臼しそうになっている状態も含まれます。脱臼があったとしても赤ちゃんには痛みがないので生活に支障はありません。ただし、1歳頃まで発見できなかった場合、歩き方に問題が出てきます。
早く見つければ脚に装具をつける治療でよくなりますが、発見が遅れると手術が必要になることも多いので、早期発見・早期治療が大事です。
生まれた後に脱臼するって何が原因なん?
脚をまっすぐ伸ばした状態で動かせないようにすると脱臼しやすいです。
赤ちゃんは両ひざと股関節を曲げてM字型に開き、自由に脚を動かしている状態が自然です。オムツや服、おくるみなどで両脚をしめつけて脚を伸ばさないようにしましょう。抱っこをする時にも赤ちゃんの脚をしっかり開き、自由に動かせるように意識してください。
くわしくは下のシルミルマモルの動画や日本小児整形外科学会の資料を参考にしてください。
股関節検診でどんなことをするの?
実際の股関節検診ってどんな感じなん?
大まかな流れと内容をお話ししますね!
実施時期:生後2~4か月
実施場所:お住まいの区の健康センター・保健福祉センター
持ち物:母子健康手帳、問診票、バスタオル、料金2800円
所要時間:1~2時間
股関節検診の流れと具体的な内容
検診対象月の1~2か月前に新潟市から検診の案内が届きます。検診の日時・場所が指定され、問診票や検診内容の説明が入っています。
事前に問診票を書いて、母子手帳・料金2800円とともに受付に提出します。受付時間は対象者ごとに細かく分かれていて、会場に着いた順に受付されます。
問診票には、妊娠中の経過や出生時の様子、お子さんやお母さんの体調などについて書きます。
受付番号順に呼ばれますので、持参したバスタオルを敷いて赤ちゃんの服を脱がせてください(オムツ1枚になります)。服を脱いだらまず体重測定があります。
赤ちゃんの服装は何でもいいですが、脱ぎ着しやすい方が楽かなと思います。
体重測定が終わり次第、医師による股関節の超音波検査(エコー検査)があります。5分ほどで終わります。検査が終わったら服を着せてください。
保健師や助産師などによる母体保護相談(育児相談)があります。検査結果の説明があり、問診票に沿って、産後のお母さんの体調や育児状況などについて話します。気になっていることはここで聞いてください。
検査の結果、精密検査が必要と判断された場合、紹介状が発行されます。指定された病院へ早めに受診してください。
パパが連れて行ってもええの?
もちろんパパでもOKです。ただ、産後のママの体調などを聞かれますので、検診前にママと検診で聞いてほしいことなども含めて話しておくといいと思います。ちなみにコロナの影響で現在検診の同伴者は1人となっています。
了解!
新潟市の股関節検診について紹介した動画があります。こちらも参考にしてください。
何らかの理由で検診に行けない場合は必ずお住まいの区の検診担当部署にご連絡ください。ちなみに5~6か月頃までは受診できるので日程を変更することも可能です。
参考サイト
- 新潟市「乳幼児の定期健診」
- 日本整形外科学会「発育性股関節形成不全」
- 日本整形外科学会・日本小児整形外科学会「赤ちゃんが股関節脱臼にならないように注意しましょう」
- シルミルマモル「股関節脱臼」