BCGワクチンってどんな予防接種?経過は?副反応は?

らくうし
らくうし

今回はBCGワクチンのお話です。

根津さん
根津さん

なんや他の予防接種と違うし、分からないことだらけや。

らくうし
らくうし

1つずつ疑問に答えていきますね!

何の病気を予防するワクチン?

根津さん
根津さん

そもそもBCGって何のワクチンか分からんのやけど…

らくうし
らくうし

「結核」を予防するワクチンです。

BCGワクチンは「結核」の発症を予防するワクチンです。ちなみに「BCG」は開発者の名前を略したものです。

根津さん
根津さん

名前からじゃ想像できんわけや。

「結核」とは結核菌という細菌が体の中に入ることによって起こる病気です。せきたん、発熱など風邪のような症状が出ることが多いですが、3~4歳以下、特に1歳未満では重症化しやすい病気です。

重症化すると、結核菌が肺だけではなく体中に広がって病気を起こしたり(粟粒結核ぞくりゅうけっかく)、脳や脊髄せきずいを包んでいる膜に結核菌がつき結核性髄膜炎けっかくせいずいまくえんを起こして、最悪の場合は死んだり、重い脳の障害が残ることもあります。

らくうし
らくうし

結核は今も毎年多くの人が発症している病気です。BCGワクチンでしっかり予防しましょう!

いつ接種するの?

根津さん
根津さん

BCGワクチンが大事なのは分かったけど、いつ受けたらいいん?

らくうし
らくうし

生後5~8か月頃での接種がおすすめされています。

定期接種として受けられるのは、生後1歳になる前までです。接種する回数は1回です。

ヒブワクチンや小児用肺炎球菌ワクチンなどの予防接種が一段落した生後5~8か月頃での接種がすすめられています。ただし、結核が流行している地域などはもっと早い時期に接種をする場合もあります。

なお、BCGワクチンが集団接種の場合は自治体から案内される日に接種することになります(集団接種についてはこちら)。

注意
BCGワクチンは生まれつき免疫がとても弱い「先天性免疫不全症」の赤ちゃんには接種できません。生後3か月未満だとその病気かどうか分かりづらいため、生後3か月未満での接種はすすめられていません。

どんなふうに接種するの?

根津さん
根津さん

BCGワクチンってはんこ注射とも言うけどなんでなん?

らくうし
らくうし

他の予防接種と違い、はんこ型の注射器を腕に押すタイプの注射だからです。

BCGワクチンは昔、口から飲む方法で接種していましたが、あまり効果がなかったため、他の予防接種と同じようなやり方で注射するようになりました。

でも、その注射方法では接種した所のあとが目立つ(潰瘍かいよう膿瘍のうようになりやすい)ので、なるべく目立たなくするために今のはんこ型の注射になったのです。

この方法は日本独特の手法ですが、安全でみにくあとを残さない最も洗練された接種方法と言われています。

根津さん
根津さん

具体的にはどうやって注射するん?

らくうし
らくうし

左腕にワクチンの液をたらし、はんこ型の注射器(管針かんしん)を2回押して接種します。

らくうし
らくうし

注射が終わった後は、他の部分に液がつかないよう腕を押さえたまま5~10分くらい乾くのを待ちます。

根津さん
根津さん

泣いてるやろうし大変やな…。

らくうし
らくうし

結構時間かかるんですよねぇ…。

もし服に液がついてしまった場合は、流水で洗い流して普通に洗濯すれば大丈夫です。接種した当日はお風呂に入っていいですが、注射したところはゴシゴシこすらないようにしてくださいね。

接種後の経過はどんな感じ?

根津さん
根津さん

BCGワクチンを受けた後に気をつけることってあるん?

らくうし
らくうし

しばらく接種した腕を観察してください。

BCGワクチンを接種すると、10日後くらいに接種した所が赤くポツポツしてきます。その後、1~2か月くらいでじくじくして化膿かのうしたようになり、かさぶたができて、最後には小さなあとを残してきれいな肌に戻っていきます。

画像は日本ビーシージー製造株式会社ホームページより引用
らくうし
らくうし

じくじくしてきてもバンソウコウを貼ったりせずに清潔にしてください。

ただし、もし接種してから普通より早い時期に接種したところが赤くれてんできたら「コッホ現象」かもしれません。

根津さん
根津さん

「コッホ現象」ってなんなん?

らくうし
らくうし

接種する前に結核に感染していた場合に、接種した所の反応が普通より早く出ることです。

画像は日本ビーシージー製造株式会社ホームページより引用

コッホ現象とみられる反応があった場合は本当に結核に感染しているかどうか調べる必要があるので、接種した医療機関、または自治体の予防接種担当課(集団接種の場合)に相談してください。

救急車を呼んだり、休日や夜間に医療機関に行くほどの緊急性はありません。あわてずにまずは相談していただければと思います。

接種後の反応には個人差があります。反応が遅く、接種後3か月くらい経ってから反応が出ることもあります。反応が弱くてもきちんと接種できていれば1か月くらいで免疫がついていると考えられますが、心配であれば接種を受けた医療機関や自治体に相談してくださいね。

副反応にはどんなものがあるの?

根津さん
根津さん

注射した後の経過は分かったけど、BCGワクチンにも副反応ってあるん?

らくうし
らくうし

脇の下のリンパ節のれなどがあります。

BCGワクチンの副反応で一番多い(1%以下)のは、接種後1~2か月してから脇の下のリンパ節がれることです。通常は2か月程で自然に小さくなり、消えていきますので治療はいりません。

次に多いのは、接種後1~2か月で全身に湿疹のようなぶつぶつができることです。これも多くの場合1~2か月で自然に治るので、治療はいりません。

また、まれですが、赤ちゃんの免疫に問題がある場合(先天性免疫不全症)などでは、BCG菌が全身に広がり、重い副反応を起こすこともあります。

BCGワクチンは長い間世界中で安全に使われてきたワクチンなので、安心して接種していただければと思いますが、心配なことがあればかかりつけの先生に相談してくださいね。

参考サイト

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です